ユウサク
食品関係っていろんな言葉や専門用語、決まり事や法律なんかがあってよく分からない事が多いですよね…。
今回は、そんな食品関係の ちょっと分かりにくい言葉の意味などを 適当に まとめていきます。
最終的に金づるとなる われわれ消費者は、イメージや販売戦略なんてものに惑わされないようにしなければいけません。
そして、安全な食生活を送るためには「最低限の自衛意識」を持っておく必要があります。
何も知らず、何も考えずに、毎日の生活を送った場合、金銭や、健康の損失は計り知れないモノになりますよ。
それでは、いきましょう。
「とくほだから飲むっ!!」(‘Д’)キリッ
~もくじ~
食品表示法とは
「食品表示法」とは、2015年に「食品衛生法、JAS法、健康増進法」の3つを統括して施行された食品の表示に関する法律です。(消費者庁の管轄)
3つに分かれていた食品に対する法律を一元化する事で、製造や流通業者、消費者共に「分かりやすくなった」と言ってイイのではないでしょうか。(参考:東京都による食品表示に関するパンフ)
ですが、分かりやすくなった…と言ってもまだまだ難解である事に変わりはないようで…。
些細なミスも許されない社会的な圧力などによって「食品ロス」の原因にもなっている…と、まだまだ問題もあるようです。(表示ミスによって自主回収を強いられたりする)
統括に際しての主な変更点は、加工食品の栄養表示が義務化、アレルギー表示や原材料と食品添加物の区分などのルールが変更され。
他にも「機能性表示食品制度」の追加など、一部では表示義務の緩和とも見られる変更もなされています。
主な記載内容としては、
・食品の名称:名称中に主要原材料名を記入する場合は、原材料と一致させるなど
・保存の方法:保管条件や、温度など
・消費期限、賞味期限:品質が急速に劣化しやすい食品は消費期限、それ以外は賞味期限
・原材料名:原材料に占める重量の割合の高い順に表示
・添加物:添加物に占める重量の割合の高い順に表示
・内容量又は、数量及び内容総量:グラム数や個数
・栄養成分:量又は、熱量:カロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量
・食品関連事業者の氏名又は、名称及び住所:輸入品は輸入業者の氏名・名称など
などの表示が義務付けられています。
消費者側から食品を選ぶ際には、この表示のみを頼りに食品を選ぶ必要があります。
現在の日本は加速する消費者のニーズや、利益優先の企業、化学技術の進歩によって「添加物の使用量」、「食品偽装の件数」のとても多い国になっています。
食べ物の安全性よりも「いかに安く作るか?」、「いかに高く売るか?」、「いかに綺麗に見せるか?」なんて事に 重点が置かれているように感じます。
消費者側も ある程度の知識を持つなどして、自衛手段を講じる必要があります。
そのための表示法でもありますので、食品に記載してある表示は 最低限見てくださいね。
・食品表示の抜け道
食品についての規制は、表示免除などの抜け道も多く存在ます。
そういった裏側には「そうしないと利益が上がらない流通形態」や、「それを黙認しないと販売できなくなる」などの問題も抱えている…という事を知っておく必要もあります。(ラベルの偽装などは根本的にダメですが…ww)
主な抜け道として挙げられるのは、
・加工食品においては、50%以下の重量であれば産地の記載が必要ない。
・製造の段階で混入される添加物は表示の義務がない(キャリーオーバー、加工助剤)
・重量の重いモノから記載されるため、少量で危険性の高い成分があっても後ろに記載される。
・一括表示で種類が分からない。又は 目的と違う表示方法も出来る(酸化防止剤としての乳化剤など)
・表示規制のない添加物は記載しなくてもよい(海外では表示義務があるものも多数存在)
・原材料が海外産でも、日本で加工すれば「日本産」と出来る。
・惣菜などの加工食品は、加工者と販売者が一緒の場合は表示の義務がない。
・ばら売りをする場合に免除される。
などが挙げられ、
・輸入の際に使われる大量の薬品や、農薬
・加工の際に使われる劇薬や、添加物
・発酵を促進するなどの時短のために使われるモノ
・動物や植物の育成を調整するための化学物質、ホルモン剤
など、陰に隠れたモノにも注意する必要もあります。
健康や栄養に関する表示
「健康や栄養に関する表示」を認められている食品には「特定保健用食品」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」という分類があります。
このうち「栄養機能食品」は、栄養成分(ビタミン・ミネラル)の補給のために利用される食品を指します。
・特定保健用食品(トクホ)とは
次に、よくテレビなどでも目にする「特定保健用食品(トクホ)」とは、特定の成分を含んだ食品の「有効性」、「安全性」、「品質」などの科学的根拠を示して、国(消費者庁)の審査によって、表示が認可されたモノをそう呼びます。
簡単に説明すると、「〇〇の成分を入れる事で〇〇が下がる事が確認できるので、トクホと表示して販売していいですよね?」という認可を国から貰った。という事です。
あくまで その成分が「一定の効果を示す事が確認された」というお墨付きを貰った製品の事です。
トクホは健康に良い。という勘違いをする人もいるようですが、トクホの注意点として…。
食品自体が安全かどうか? その成分を摂取する事で他の身体への影響は問題ないのか? といった事は考慮されていない…。という事は認識しておいてください。
トクホの認可を受けた「その成分以外」に何が入っていても、何が使われていてもそれは関係ありません。
それが身体の他の機能へどのように影響するのか?身体へのマイナス効果はないのか?なんて事は曖昧です。
実際にトクホ食品を摂取した事による事故も後を絶ちません。
「コーラ」のような砂糖水にトクホ成分を混ぜて「身体にイイ」かのように販売出来るのですから…そういう事です。
・機能性表示食品とは
他にも、今回の食品表示法の統合によって追加された「機能性表示食品」というモノもあります。
事業者や製造者が「健康の維持・増進に役立つ」という科学的根拠を示し、自らの責任で機能性を表示、明記できる。といった制度です。(トクホ同様に、おなかの調子を整えます。脂肪の吸収をおだやかにします。目の健康に役立ちます。良質な睡眠をサポート。などの表示ができる)
これはトクホよりも認可の緩い制度になっており、事前の審査などがなく、事業者が「ある程度の科学的根拠」さえ示せば表示出来ます。
ですが、
・中小企業ではトクホはおろか、機能性表示食品の表示すらできない(科学的根拠や、提出書類の問題)
・消費者が過剰なイメージを持つ事による危険性
・科学的根拠の論文選別なども事業者責任
・全ての食品が対象となるが、加工食品、サプリメントなどしか申請しづらい
など…この制度によって発生する様々な問題も懸念されています。(結局モノを売るための手段としてしか使われていない)
賞味期限・消費期限とは
「賞味期限」とは、劣化が比較的遅い食料品について記載される、製造者が安全性や味・風味など、全ての品質が維持されると保証する期限の最終日時の事です。
つまり、美味しく食べられる保証期間のようなモノで、賞味期限は食べれるか食べれないかの線引きではありません。
賞味期限については「少しぐらいなら越えても大丈夫」と言われるように、越えたからと言ってすぐに捨てる必要はありません。
クレームが出ないようにするために事業者が設定した目安。程度に捉えるといいでしょう。
賞味期限は「1/3ルール」という慣習によって決められるケースが多くなっています。
・最初の1/3を小売店に納品するまでの期限
・次の1/3を消費者に販売するまでの期限
・最後の1/3が消費者が消費するまでの期限
とし、通常その1/3を超えた食品は、賞味期限内でも「返品や、廃棄」されるため、全てこの1/3以内で流通していると言えます。
ですが、この表示ルールが「食品ロス」の大きな原因となっていると言われていて、その背景には、
・日本が狭く、流通の整った国だからこその期限設定、
・消費を促して新しい商品を買わせるためにわざと早めに設定してある事、
など…売りたい側の思惑も隠れている事になります。
ちなみに、米国では納品期限が「1/2」、フランスなどでは「2/3」を適応するなど、日本よりも緩い期限設定になっており、もし海外で同じ食品を 同じ賞味期限に設定すれば…ほとんどが廃棄されることになってしまいますwww
そもそも賞味期限に限っては「誰が、どのように、どんな根拠で決めたか」は かなり曖昧になっています。
つまり、売りたい側の都合で決める事ができる。とも言えてしまうワケです。
期限をキッチリ守るよりも、本当に食べれないのかどうか?ちゃんと考えた方がいいですよ?
・消費期限とは
「消費期限」とは、品質が急速に劣化しやすい(傷みやすい)食品について記載される、期間を過ぎたら安全面に問題が生じる可能性がある最終日時の事です。
つまり、安全に食べる事ができる保証期間の事です。
消費期限については「製造日からおおよそ5日以内」に設定されており、過ぎてしまった食品は腐ってしまったりするため、期限内に食べた方がよいでしょう。
まあ実は、これも かなりの余裕が持たせてありますし、いきなり腐敗する訳ではないので少しぐらいなら越えても大丈夫なんですけどね…ww
見た目から変色してカビが生えて…とかならどうかと思いますが、あまり過敏になる必要もありません。
ですが、食べる場合は自己責任です。そこはお忘れなきよう。(わたしのせいにしないでくださいねwww)
食品ロスとは
最近では「食品ロス」なんて言葉をよく聞くようになりました。
毎日のように世界中で「食べきれない食品を捨てている…」と言われていて、特に日本は「廃棄大国」とも呼ばれています。
日本は、年間で600万トンもの食べ物を廃棄しているそうで…。
これは、世界全体の食料援助量の2倍に相当する量らしく、その内の300万トン以上が 上に書いた1/3ルールによって事業者が廃棄する食料品だと言われています。(残りの300万トンは家庭での廃棄による)
ちなみに値段に換算すると、納品の段階で800億円以上、小売の段階で400億円以上の廃棄が出ていると言われています。
もちろん その損害は「商品の値段に乗っかる」事になりますからねwww
これは、企業が廃棄ロスの損失も考慮して値段設定しているという事で、コンビニの食品が高いのは大半を捨てる事が前提だから…なんです。
日本は「食料自給率の低い国」として有名です。そんな国が「食料を廃棄する量が多い」なんて馬鹿げていますよね?
大量の食料品を輸入しては捨てて…買わされては捨てて…いったい何をしているんでしょうか?
賞味期限を短くし、リスクを取り除く事も必要かもしれませんが…それによって他の事を置き去りにしている事も忘れてはいけません。
企業もそうですが、わたしたちも食に対して もう一度ちゃんと考える必要があります。
食品のイロイロな表示
食品の分かりにくい表示や 言葉など、適当にまとめておきます。
・濃縮還元とは
「濃縮還元」とは、液体の果汁ジュースなどを作る際に使われる製法で、絞った果汁に熱を加えて 濃縮して冷凍保存し、利用する際に水などで液体の状態に戻す製法です。
つまり、一旦 水分を抜いて「粉の状態」にして、使う時に「水で溶かす」という製法です。
海外で採れた果物などを液体や果実のまま運ぶよりも 輸送費などのコストが大幅に下げられる事から、ジュースや飲食業界などに多く使われる製法と言えます。
加熱によって水分を飛ばした場合は成分が壊れてしまうので、最近では「フリーズドライ(凍結させてから乾燥させる)」といった製法などが使われる事もあります。(他に、超音波によって水分を霧状にして回収する「超音波霧化分離」といった製法も)
濃縮した段階で「香気成分」が抜けてしまうため、後から「香料」などを添加して味や香りを調整したモノが多くなります。
・モンドセレクションとは
ベルギーのブリュッセルに設立された国際的な品評機関(民間団体)で、食品、飲料、化粧品、美容製品などの製品を「審査・品評」しています。
受賞の基準としては、それぞれの専門分野から選出された審査委員により、衛生・味覚・原材料などの項目で 総合的に評価されます。(モンドセレクション:ホームページ)
日本では たまに見る事がありますが、世界的に見れば無名の賞で、
・応募費用(約15万円)を払えば簡単に応募できる。
・ある程度の品質があればほとんどが賞を取れる。
・ほとんど受賞が日本製品で、その内の半数近くが金賞受賞。
という…なんとも言えない感じになっています。
日本では既に一定の知名度を持っていて、モンドセレクションの受賞マークを付ければ「売り上げが上がる」という効果も実際にある事から 申請代行サービスなども存在するようです。
ビール製品や お菓子などにもよく見られますが、最近では寿司チェーンの「くら寿司」や、「大阪の水道水」がモンドセクションを受賞したという事ですwww
まとめとか感想とか
今や、世の中に出回っている食品全てが「高品質」なモノばかりではありません。
人が食べるべきでないようなモノや、健康を害する恐れのあるモノ、摂取する必要のないモノなど、さまざまな食べ物の形をした「疑似食品」が溢れています。
現在の食品業界は、食べ物を 食べ物として扱っていない。とさえ感じてしまう程です。
植物であれ 動物であれ…元は「生き物の命」です。
何かの命を終わらせる事で、わたしたちは生きる事ができています。
食への関心、食への感謝、それを無くしてしまっては、「人として終わる」とわたしは思います。(色んな意味で)
こんな加工食品や、疑似食品にまみれた現代だからこそ、最低限の自衛意識や 知識を持って食べ物を選ぶ必要があります。
食べ物が あなたの全てを作っています。しっかり考えても損はありませんよ。
ではでは、今回はここまで。また次の記事で会いましょう。
迷った羊の疑問
全てが悪いとは言えないけど、どんなモノが使われていて、どの程度の品質なのか? は分かるようになってくると思うからね。
「自然に存在するままの食べ物」が本来の「人という動物」が食べるべき食べ物である事は間違いないからね。
できるだけ「加工食品」を避けて、「加工度の低い食べ物」や、「果物、野菜」などを中心に食べるべきと言えるね。
「何食べてもとりあえず生きていける」って? 既にそんな時代ではなくなっているんだよ?
なんでも簡単に手に入るようになって、お金さえ払えばいつでも食べられる…。それがアタリマエになってしまっているからね。
「いただきます」や、「ごちそうさま」それすら言えない子供も多いって聞くから、これからどうなっちゃうのか不安にもなるよ。
食料問題やら 食の品質やら…人間は大変だねーwwww